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戸板一枚を往来に設置した戸板一枚の店の接客方法は、見知らぬ者同士のコミュニケーションが基本となって洗練され、継承されてきたものです。
見知らぬ者同士がお互いを用心するように、見知らぬ客(一見客・いちげんきゃく)は店員を警戒しています。たとえ興味を感じる商品が商品空間(戸板一枚)にたくさん並んでいても、客は気軽に商品に近づいたり触れたりすることを躊躇します。
それは店員に無理やりに買わされてしまったり、話のやりとりでついつい無駄なものを買ってしまったりすることを想像してしまうからです。
そのような客を安心させて、商品空間に引き付け、購入を促進するためには、店員は何らかの作業に没頭していることが効果的なのです。もしも店員が、他の見知らぬ客への接客中であれば、客はより安心して商品空間に近づき、購入を決定します。
このように、客が店員に何らかの声をかけたのちに、初めて接客を開始する接客方法を「一見接客(いちげんせっきゃく)」と言います。この接客方法は「一見客」すなわち見知らぬ客を対象とした戸板一枚の店が生み出した接客方法なのです。
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